CBD COAの見方を完全解説|THC残留基準値・ND・LOD/LOQの正しい確認方法【2026年最新】

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CBD COAの見方を完全解説

2024年12月の改正大麻取締法施行により、CBD製品の安全性・合法性を確認する最も重要な手段が「COA(成分分析証明書)」だ。しかし「NDと書いてあれば安全」という理解は危険な誤解である。本記事では、一般消費者から事業者まで使える、COAの正しい見方を完全解説する。

COA(成分分析書)とは何か——なぜ2026年の今これほど重要なのか

COA(Certificate of Analysis)とは、CBD製品に含まれる成分を第三者の検査機関が分析した報告書だ。カンナビノイドの含有量・有害物質の有無・規制成分の検出結果などが数値で記載されている。

2024年12月12日に施行された改正大麻取締法により、製品の適法性は「どこの部位から抽出したか」ではなく「製品中のΔ9-THC残留量が基準値以下か」で判断されるようになった。基準値を超えた製品を所持・使用した場合、改正法で新設された規定の対象となるリスクがある。詳細は厚生労働省の公式サイトを参照してほしい。

COAはその基準値をクリアしているかを確認するための最も重要な客観的証拠だ。ただしCOAはあくまで分析機関による検査報告書であり、行政による適法認定書ではない点を理解しておくことが重要だ。

【先に確認】2024年改正法で何が変わったか——製品区分別THC残留限度値一覧

CBD COA 法規制・THC残留限度値
製品区分 具体例 Δ9-THC残留限度値
油脂・粉末 CBDオイル・カプセル・パウダー 10ppm以下
水溶液 CBD飲料・化粧水 0.1ppm以下
その他 グミ・リキッド・ワックス・バーム 1ppm以下

※上記は厚生労働省が定めた基準値の概要だ。製品区分の最終判断は製品の実際の形状・成分によって異なる。個別製品の区分については製造元または所轄の行政機関に確認することを推奨する。

重要な追加事項:

  • 製品区分は名称ではなく実際の形状・成分で判断される。「リキッド」という名称でも油脂成分が90%以上であれば「油脂」扱いになるケースがある
  • CBNは2026年6月1日から薬機法上の指定薬物となり、所定の医療・研究用途を除き、製造・輸入・販売・所持・使用等が原則禁止されています。CBN製品を保有している場合は、厚生労働省の案内に従って対応してください。

COAで最初に見るべき4項目——検体情報・検査機関・分析手法・発行日

COAを開いたら、まず以下の4項目を確認する。

① 検体情報とロット番号
手元の製品パッケージに記載されたロット番号(Batch Number)と、COAのロット番号が完全に一致しているか確認する。CBD製品はバッチごとに成分が異なるため、過去のロットのCOAを流用している製品は信頼性に欠ける。

② 第三者検査機関の情報
製造者自身が発行したCOAは客観性の担保が難しい。利害関係のない第三者機関が発行したものかを確認する。国際規格「ISO/IEC 17025」認定を取得したラボが発行したCOAであれば客観性が高い。発行機関の名称・連絡先・認定番号が明記されているかも確認する。

③ 分析手法
使用された分析機器が明記されているか確認する。日本の厳しい基準値(特に水溶液の0.1ppm)に対応するためには「LC-MS/MS(液体クロマトグラフィータンデム質量分析)」などの高感度な分析が必要とされている。「HPLC(高速液体クロマトグラフィー)」のみの場合、精度が不十分なケースがある。

④ 発行日
COAの発行日が古すぎないか確認する。製品のリニューアルやロット変更があった場合、古いCOAは該当しない。

「ND(Not Detected)」の落とし穴——LOD・LOQを確認しないと危険な理由

CBD COA ND・LOD・LOQ

COAに「ND」と記載されていても、それが日本の基準値への適合を意味するとは限らない。ここが最も重要なポイントだ。

NDとは「検出限界値以下で検出されなかった」という意味であり、「完全にゼロ」を意味しない。

用語 正式名称 意味
LOD 検出限界(Limit of Detection) その物質が「ある/ない」を判断できる最小値
LOQ 定量限界(Limit of Quantification) その物質の「量」を正確に測定できる最小値

たとえばLODが50ppmに設定された検査機器で「ND」と表示されていても、実際には49ppmのTHCが含まれている可能性がある。日本の基準値(水溶液0.1ppm・その他1ppm・油脂10ppm)と比較すると、この精度では全く証明にならない。

COAのLODが日本の該当基準値を下回っているか必ず確認すること。

海外(特に米国)の検査機関が発行したCOAは、THCの合法基準が3,000ppm(0.3%)のため、LODが粗い設定のまま「ND」と記載されているケースが多い。

Total THCの正しい計算方法——THCAを加算しなければならない理由と計算式

CBD COA Total THC計算方法

COAの数値を確認する際、Δ9-THCの数値だけを見ても不十分だ。THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)を加算して「Total THC」を計算する必要がある。

THCAは加熱(脱炭酸反応)によりΔ9-THCに変換される。この変換率は元の質量の約87.7%とされている。

Total THCの計算式:

Total THC = Δ9-THC + (THCA × 0.877)
成分 COA記載値 備考
Δ9-THC 0.5ppm 単体では基準値(1ppm)以下
THCA 1.0ppm 加熱でTHCに変換される
Total THC 1.377ppm 0.5 + (1.0 × 0.877) = 基準値超過

Δ9-THC単体では基準値(その他1ppm)以下に見えるが、Total THCで計算すると超過する。この計算を怠ると、法的リスクを見落とす可能性がある。

Δ8-THC・CBNなど他の規制成分の確認方法

Δ9-THC以外にも確認が必要な成分がある。

成分 規制内容 COAでの確認
Δ8-THC 麻薬及び向精神薬取締法上の麻薬に該当 いかなる濃度でもND必須
THCV 薬機法上の指定薬物(医療等の用途を除き製造・輸入・販売・所持・使用等が原則禁止) ND推奨
CBN 2026年6月1日より指定薬物に指定 含まれていないか確認

※規制成分の情報は変更される可能性がある。最新情報は厚生労働省の公式サイトで確認してほしい。

行政検査で残留限度値超過が公表された事例から学ぶ——危険な製品のパターン

CBD COA 摘発事例・行政監視

法改正後、各都道府県および厚生労働省による買い上げ調査が実施されており、基準値を超えた製品の摘発事例が報告されている。

地域 製品名 摘発理由 参照
愛知県 プラスウィードワックス CBD50%<オージークッシュ> Δ9-THCが1ppm(その他基準)を超過 厚生労働省事務連絡
東京都 ピローCBDナイトドリンク 水溶液基準(0.1ppm)を超過 北海道庁公表資料
福岡県 CBD EAST GUMMIES いちご味 その他基準(1ppm)を超過 福岡県庁公式サイト

パターン①:製品区分の誤認
ワックスやリキッドを「油脂(10ppm基準)」と誤認し、実際には「その他(1ppm基準)」が適用されて基準超過となるケース。

パターン②:精度不足の海外COAを信用
海外の検査機関のCOAで「ND」とされていたが、行政の高精度検査でTHCが検出されたケース。

信頼できるCOAの見分け方——偽造・精度不足を見抜く方法

信頼できるCOAの条件:

  • ISO/IEC 17025認定機関が発行している
  • LOD・LOQが日本の基準値を下回る数値で明記されている
  • ロット番号・製品名・発行日が明記されている
  • 分析担当者の署名または認証がある
  • QRコードや固有URLから検査機関のサイトで真正性を確認できる

疑わしいCOAのサイン:

  • LOD・LOQの記載がない
  • 発行機関の名称・連絡先・認定番号が不明
  • ロット番号が製品パッケージと一致しない
  • カンナビノイドプロファイルのみで重金属・農薬検査がない
  • 検査結果の単位が%表記のみでppmへの換算が不明

COA確認チェックリスト(保存版)

CBD COA確認チェックリスト

【基本情報の確認】

  • □ ロット番号が製品パッケージと一致しているか
  • □ 第三者機関(ISO/IEC 17025認定推奨)が発行しているか
  • □ 発行機関の名称・連絡先が明記されているか
  • □ 発行日が現在の販売ロットに対応しているか
  • □ 分析手法(LC-MS/MS等)が明記されているか

【LOD・LOQの確認】

  • □ LODが該当製品区分の基準値を下回るか(油脂10ppm未満・その他1ppm未満・水溶液0.1ppm未満)
  • □ LOQが明記されているか

【規制成分の確認】

  • □ Δ9-THCが基準値以下か
  • □ THCAが記載されているか
  • □ Total THC(Δ9-THC + THCA×0.877)を計算して基準値以下か
  • □ Δ8-THCがNDか
  • □ THCVがNDか
  • □ CBNが含まれていないか
  • □ その他麻薬・指定薬物成分がNDか

【品質・安全性の確認】

  • □ CBD含有量がラベル表示と一致しているか
  • □ 重金属検査(Pass or ND)
  • □ 残留農薬検査(Pass or ND)
  • □ 残留溶媒検査(Pass or ND)
  • □ 微生物検査(Pass or ND)

よくある質問(FAQ)

Q. COAに「Pass」と書いてあれば安全?
必ずしも安全とは言えない。Pass/Failの基準は国によって異なり、米国基準でPassでも日本基準を超えている場合がある。数値そのものと日本の基準値を照合することが重要だ。
Q. COAはどこで確認できる?
信頼できるブランドは製品ページまたは公式サイトにCOAを公開している。公開していないブランドについては、カスタマーサポートへの問い合わせを推奨する。
Q. 自分で計算するのが難しい場合はどうすればいい?
COAを取得し、Δ9-THC・THCA・LODの3つの数値を確認する。その上でブランドのカスタマーサポートに「日本の改正大麻取締法の基準値に適合しているか」を文書で確認することを推奨する。
Q. COAがない製品は購入してはいけない?
COAを公開していない製品は、成分の安全性を第三者が確認できないため、GreenRatingでは購入を推奨しない。
Q. 古いCOAでも有効?
製品のリニューアルやロット変更があった場合、古いCOAは該当しない。現在販売されているロットのCOAであることを確認すること。
Q. 輸入事業者はCOA以外に何が必要?
所轄の地方厚生局への麻薬非該当性確認申請が推奨される。詳細は厚生労働省麻薬取締部の公式サイト(https://www.ncd.mhlw.go.jp/cbd.html)を参照してほしい。
Q. 海外のCOAはそのまま使えるか?
海外のCOAはLODの設定が日本の基準値より粗いケースが多い。日本向け製品には、日本の基準値に対応した検査機関での再検査を強く推奨する。

まとめ

確認ポイント なぜ重要か
ロット番号の一致 バッチごとに成分が異なるため
LOD・LOQの数値確認 NDが必ずしも基準値以下を意味しないため
Total THCの計算 THCAを加算しないと過小評価になるため
Δ8-THC・CBNのND確認 残留限度値なし・指定薬物のため
第三者機関の認証確認 偽造・自社検査のリスクを排除するため
海外COAのLOD確認 日本基準より精度が粗い場合が多いため

COAの見方を正しく理解することは、CBD製品を安全・合法に使用するための重要なスキルだ。「NDと書いてあるから安全」ではなく、LODの数値・Total THCの計算・第三者機関の確認まで行うことが、自分自身をリスクから守る上で重要だ。

最終確認日:2026年8月 / 法規制は変更される可能性があります。最新情報は厚生労働省の公式サイト(https://www.mhlw.go.jp/)でご確認ください。

GreenRating編集部

GreenRating編集部

GreenRatingの編集部です。CBD製品の調査・レビュー・法規制情報の発信を行っています。掲載製品についてCOAおよび公開情報を順次確認しています。掲載は行政による適法認定を意味しません。

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